初めてデイサービスで働く人に向けて、仕事内容をご紹介
初めて働くのは誰でも緊張しますし、分からないことが多いかと思います。デイサービスはなんとなく知っているが、詳しいことまでは分からないという場合もあるのではないでしょうか?ここでは、デイサービスについて詳しい仕事内容をご紹介していきます。読めばデイサービスで働くイメージが湧いてきますので是非参考にしてみてください。
デイサービスはこんな仕事
デイサービスでは大きく分けると5つの仕事内容があります。送迎、入浴介助・排泄介助、昼食の配膳・口腔ケア、レクリエーション、記録になります。この仕事が一日の大半になります。それぞれ具体的な仕事内容についてみていきましょう。
送迎について
送迎はデイサービスにとっては必須のお仕事です。利用者をご自宅まで迎えに行き、施設まで送り届けます。送迎が難しいのが道を覚えるということでしょう。反対にある程度土地勘がある方や、道を覚えることが得意な方は問題ありません。ただし、利用者を乗せて運転するので丁寧な運転を求められます。丁寧に運転をしないと乗っている方から不安を訴えられることもありますし、近隣住民から苦情が来ることもありますので注意が必要です。
入浴介助、排泄介助について
デイサービスに来る高齢者の介護度によって、入浴介助や排泄介助の仕事内容は大きく異なります。例えば、リハビリ型のデイサービスの場合は介護度が軽い方も多いので、排泄介助はトイレ誘導ぐらいで済みますし、入浴介助もほぼ見守り、入浴サービスを提供していないところでは入浴介助自体無い場合もあります。しかし、介護度が比較的重いデイサービスでは、ベッドに寝ていただきおむつ交換、入浴も寝たまま入れるような機械を使って介助をしないといけません。入浴介助と排泄介助については介護度によって大きく異なるといえるでしょう。特養は要介護3以上の方しか基本的に入居することが出来ませんので、それに比べるとデイサービスの平均介護度は重くても要介護1~2程度です。特養に比べるとデイサービスは排池介助も入浴介助も軽いといえます。
昼食の配膳・口腔ケア
昼食を楽しみされている利用者もいますし、昼食を売りにしているデイサービスもあります。デイサービスではほとんどが自分で食べられる方が多いですが、中には食事介助が必要なケースも有ります。そういった場合は、職員が食事介助を行います。次に口腔ケアですが、デイサービスの大半は食事前に口腔体操を行っています。有名なのは「パタカラ体操」です。パ、タ、カ、ラと声を発して口の中をほぐすと同時に唾液の分泌を促していきます。集団で行う場合が多く、職員が利用者の前に立って体操をしていきます。食後は歯磨きなどを促して口腔ケアを行います。ここでも自分で口腔ケアが出来ない方に対しては、歯磨きやうがいの介助を行います。配膳や口腔ケアについては、どこのデイサービスでも同じようなサービスを提供しています。
レクリエーション
デイサービスにレクリエーションを目的に来られている方もいます。レクリエーションは主に個別レクと集団レクがあります。個別レクについては職員とマンツーマンで体を動かすなど、歩行練習やもの作りなどを行います。集団レクについては、大勢で取り組むレクリエーションです。職員の役割としてはルール説明や役割分担、盛り上げ役などになります。例えば、もの作りをするのであれば職員がお手本を見せて、利用者が上手に出来るようにサポートをしていきます。カラオケやマージャンなどに職員が入る場合もあります。レクリエーションについては即興で出来るものもありますが、大半は準備が必要です。事前に準備を済ませておいてスムーズにレクリエーションが進むように工夫をしていきます。
記録
デイサービスには記録は必須です。記録をしておきませんと役所から是正勧告を受ける可能性もありますので注意しておきましょう。デイサービスの記録は主に2つあります。1つは利用者や家族向けに書く記録です。この記録にはお客様が一日どのように過ごされたかの様子や家族へ向けてメッセージなどを書きます。2つ目は施設で保管する為の記録です。食事量を書いたり、リハビリ内容やレクリエーション内容、バイタルなどを書いていきます。必須なのは2つ目の記録です。1つ目の本人や家族に向けての記録については簡素化しているデイサービスも多く見られます。
デイサービスで求められるもの
デイサービスではどのようなことを求められるのでしょうか。言い換えるならばどのような能力がある人が適しているのでしょうか。デイサービスで働く際の参考として、ご紹介していきます。
体力
デイサービスでは体力は必ず求められます。朝にお迎えに行き、帰ってきたら入浴介助、昼食の準備、午後からはレクリエーションで、夕方になればまた送迎というスケジュールですので、あっという間に一日が終わってしまいます。動くことも多く、笑顔を絶やさないことも求められますので、体力が必要になります。特に元気な方が多いリハビリ型のデイサービスでは、職員も一緒に運動することが多いので、通常のデイサービスに比べても体力がないと働き続けることは難しいといえるでしょう。
コミュニケーション能力
老人ホームであれば寝たきりの方もいますし、認知症でコミュニケーションが取りにくい方も多いので、コミュニケーション能力よりも介護スキルが求められる傾向があります。しかし、デイサービスの場合は反対です。介護スキルを発揮する対象者がそもそも少ないです。それは介護度が軽い方がデイサービスを利用するからです。その為、介護スキルよりもコミュニケーション能力が求められます。集団レクなどでは人前に立って話さないといけませんし、何よりも話したいと思う高齢者が多く、話すことが介護になる場合もあるのです。人見知りの方は難しく、性格の暗い方もデイサービスには向いていないと言えます。
臨機応変な対応力
デイサービスの一日のスケジュールはある程度決まっていますが、スケジュール通りに動くことは少ないです。相手が機械であれば決まった通りに仕事を進めることが出来ますが、相手は人です。しかも高齢者なので自分が思っているように仕事が進まないことの方が多いでしょう。例えば、お迎えに行った際にまだ用意が出来ていなかったというケースもデイサービスでは良くあります。その時に用意が出来るまで待っていては後の方のお迎えが間に合いません。後の方を先に迎えに行き、用意が出来たころに先の方の迎えにいくというような臨機応変さが求められます。また入居者同士が喧嘩したなどのケースも時々見られますので、その場その場に応じた対応が求められることになるのです。
デイサービスの収入について
デイサービスには正社員とパート職員が働いています。施設によってはパート職員の方が多い所もあります。収入も雇用形態によって異なります。デイサービス正社員の平均年収はおおよそ300万円前後になります。介護職の平均が340万円ぐらいですので、それよりも低い額になります。これは夜勤が無いからです。老人ホームであれば夜勤がありますので月に2万円~3万円程収入が高くなります。またパート職員であれば時給1100円ぐらいが平均値になります。それに加えて介護福祉士を持っていれば手当てが出ますし、大型の車を運転できるなら手当てを出すところもあります。資格があって相談員などになることができればさらに収入はアップしていきます。
デイサービスでのやりがい
デイサービスのやりがいというと、やはり高齢者との信頼関係を構築できるということです。老人ホームではコミュニケーションが取れない高齢者や、認知症によって信頼関係を築き上げることが難しいケースも有ります。しかし、デイサービスでは普段は自宅で生活をしている方が通ってきますので、元気でコミュニケーションや記憶も問題ない方が多いです。「教えてもらったお店に行ってきたよ」「旅行に行ったのでお土産買ってきたよ」など、仲良くなるにつれて様々なお話をすることが出来ます。これをやりがいだと感じる方も多いです。また、デイサービスはお客様を自宅に送れば仕事が終わります。老人ホームでは常にお客様がいる状態で終わりが見えないですが、デイサービスは仕事の終わりの区切りがハッキリしていますので、それが毎日のやりがいに繋がっているという方もいます。